YF Computer Bookshelf コタさんの要チェック!コラム

-コラム目次-

31.「いつの時代もトム・デマルコの著書は必読書だ」

30.「これからはPMから目が離せない!」

29.「イチオシ洋書新刊 (2002年6月発売)」

28.「クロード・エルウッド・シャノン氏(米数学者)死去」

27.「今だから読んでほしいトム・デマルコの著書」

26.「怪物ベストセラー『プログラムはなぜ動く』は、なぜうれるのか?」

25.「"Wordよりすごい!"ワープロソフトKacis(カシス)の解説本」

24.「ブロードバンド時代の要求に誕生した“ファイバチャネル”の本格的な技術解説書」 

23.「潟Gスアイビー・アクセスという会社」 

22.「XPエクストリーム・プログラミング実行と計画」の共著者Martin.Fowlerの著書(訳本)紹介

21.「コンピュータグラフィックス理論と実践」の共著者Andries van Damの著書紹介

20.「UNIXの1/4世紀」の著者Peter H.Salusの著書紹介

19.Wrox Programmerシリーズ インプレスコミュニケーションズより発売

18.「デスマーチ」と「プログラマーの復権」が潟Vイエム・シイから復活!

17.潟Vイエム・シイ出版 誕生

16.Rubyの解説本、英語圏にて発売開始

15.Andrew Hunt/David Thomas共著の代表作

14.著者・中村正三郎氏のオモシロ読本

13.オブジェクト指向関連書の著者Bruce Eckelの著書紹介

12.著者Jon Louis Bentleyの著書紹介&プログラミング関連書の新刊紹介

11.アルゴリズムとデータ構造関連書の著者Robert Sedgewickの新刊紹介

10.Saba.Zamirの著書紹介

.注目の洋書「 Linux Shells by Example 」の内容

待ち望んだUNIXシステム管理バイブル本改訂版

.今、クラスタが面白い

.Knuth先生のMMIXware

TCP/IP Programmingの気になる一冊

「IA-64 Elementary and Functions」の優れた内容とは?

.期待の新言語C#とは?

.共立出版の「プログラミング言語C」が米国の通販で売っていた!

.3年の歳月をかけ翻訳出版されたWeinberg氏の作品 

  

  《今回のミダシ》

その21 「コンピュータグラフィックス理論と実践」の共著者:Andries van Dam氏の著書紹介

21世紀 最初の定本がオーム社から出版された。

タイトルは、コンピュータグラフィックス理論と実践佐藤義雄 監訳(原書:Addison Wesley「Computer Graphics:Principles and Practice, Second Edition in C」James D. Foley/ Andries van Dam/ Steven K. Feiner/ John F. Hughes)

 この本は、“フォーリ&ヴァンダムのコンピュータグラフィックス”と呼ばれ、多くのユーザに愛されてきた。コンピュータグラフィックスのバイブルであり、コンピュータ書分野の世界的名著でもある。

 本書は、コンピュータグラフィックスに必要な知識を練習用アプリケーションで解説している。2D・3Dグラフィックスで必要とされるアルゴリズムの難しさを身近なケースを踏まえて実行できるように詳述している。付録では幾何学的な変換など数学的原理の紹介も行っている。

 しかし、原書・和書とも1000ページを超えるいわゆる電話帳(古い例えですが)で、根性がないと敬遠してしまうものであるが、この膨大なハードルを越えることによって自分の技量が想像以上にスキルアップすること間違いなしである。

 本書の共著者のひとり、Andries van Dam氏は、1960年にSwarthmore Collegeを優秀な成績で卒業し、1963年と1966年には、University of PennsylvaniaM.S(理学修士)とPh.D(博士)をそれぞれ取得した。1965年よりBrown大学に助教授として在籍、学部の創設に携わり、1979年から85年まで初代学部長を務めた。
 同氏は、NSFサイエンスアンドテクノロジーセンターのグラフィックス・ヴィジュアライゼーション部門(Brown大学、CaltechCornell大学、North Carolina大学Chapel Hill校、Utah大学の共同研究組織 )の研究代表者であり、1996年から1998年までは研究部長を務めている。
1991年のACM SIGGRAPHスティーブ・アンソン・クーンス賞(長期に渡り個人的な貢献を通してコンピュータ グラフィックスの分野における長期的で創造的な影響を与えた方への賞) 他 多数の賞を受賞。

 Van Dam氏の著書は、共著も含めると90を超えるタイトルがあるが、ここでは主要な書籍を抜粋して紹介したい。

   ・1968年にMcGraw Hill「The Man-Made World」D. Huffman/ E.E. David/ J. Ullman共著の作品が出版、現在はすでに絶版となっている。

・1982年に出版されたAddison Wesley「Fundamentals of Interactive Computer Graphics」James D. Foley/ Andries van Dam(絶版)は、1984年に日本コンピュータ協会「コンピュータグラフィックス」が訳本として出版された。本書の拡大バージョンとして出版されたのが、前述の「Computer Graphics:Principles and Practice, Second Edition in C」(オーム社「コンピュータグラフィックス理論と実践」)である。本書を要約し修正した改訂版として、1993年にAddison Wesley「Introduction to Computer Graphics」James D. Foley/ Andries van Dam/ Steven K. Feinerが出版された。訳本はないが、本書は新しい題材といくつかのケースなどを異なるアプローチで解説した入門書で、ANSI C言語を使用し、米国の大学でも教科書として採用されるほどの基本図書である。

・1987年Addison Wesley「Pascal on the Macintosh:A Graphical Approach」David. Niguidula は、すでに絶版となったが、1995年には、Addison Wesley「Object Oriented Programming in Pascal:A Graphical Approach」D. Brookshire Conner/ David. Niguidula が出版されている。

・2001年2月、Springer Verlag「Frontiers of Human-Centered Computing:OnLine Communities and Virtual Environments」Rae, Earnshaw/ Richard. Guedj/ John. Vince が出版された。

   Van Dam氏の手掛ける研究は、コンピュータグラフィックス、テキストプロセッシング、ハイパーメディアシステムを融合したものである。授業や研究で使用するためのインタラクティブなイラストレーションなどの電子ブックを創作し、読むためのシステムを30年以上かけて創りあげている、とても偉い人なのである。

(01/04/23 更新)

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